SCOPの活動予定・活動記録を主に書いていきます。


by senshu-scop

2009年6月23日の勉強会レビュー

6月23日 17:10~18:00

▼概要
「苅谷剛彦・山口二郎『格差社会と教育改革』 」の読書会③(対談②)

参加者
尾花、田中、中橋、二瓶、福田(謙)

▼まとめ
【1】担当者
レポーター・コメンテーター→中橋
・レポーター・コメンテーターはレジュメ持参


【2】コメンテーターのコメント

 やはり気になるのは、地域の多様性を認めたところで、地方が疲弊するのは変わらない
のではないかということだ。たんに地方には魅力がないというわけではない。若い人たちが、
地方から出て行くのは「仕事がない」ということが主要な原因である。たとえ郷土愛を持って
いる人であっても、仕事が無かったならばそこで暮らしていくことはできない。
 しかし、このままでは地方は疲弊するばかりだ。そこで教育に一定の性質を求めながら、
地域によって独自の専門教育をするというのはどうだろうか。ここでいう専門教育というのは、
地域の価値観を教えるということではない。将来的にその地域で働くことができるような、
また利益が地域に帰ってくるような専門教育をするのである。
 しかし、このような独自のことを強制するのは難しい。だから、この段階において、その地域
の住民が教育へ「市民参加」をする。そして、独自の教育をどうすべきか決定するのである。
 まとめる。最低限の教育は、本書にあったように、専門家の意見を中心としながらも、市民
参加によって議論していくという方法でよい。しかし、それだけでは地方が疲弊してしまう。だ
から、地域ごとの利益につながるような独自の教育を、地域が主体となって行うのである。そ
の内容は、地域の住民の市民参加が中心となる。
 このほうが「郷土愛」といった価値観を教えるより、現実的ではないか。


▼レビュー
 今日の教育政策は、昔の権威主義的政策の反動から個人の選択を重視するものになって
いる。しかし、その個人が選択したものは、画一的な価値観のもとに競争をすることなのだっ
た。その一方でこれまで教育を支えてきた専門家集団は子供に起こっている問題の責任を
押しつけられ、片っ端から打開策を出し続けている。
 これからは専門家集団が「どの場所で、何ができるのか」という主張をし、地域の多様性を
前提にできるような教育につけて具体的に議論できる環境を作っていく必要がある。
 教育に限らず、食の問題に関してもそうだが、なにかしら問題が起きると安直に国の責任
にしたがる傾向があるように感じる。「今の自分たちに、何ができるのか」ということを頭に
おいて議論をしていくことが大事である。
文責:福田謙一

本日の勉強会に関して、なにか不満・要望等があれば気軽に福田謙一までメッセージください。
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by senshu-scop | 2009-07-18 00:08