SCOPの活動予定・活動記録を主に書いていきます。


by senshu-scop

<   2009年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧

8月5日 10:45~13:00

▼概要
「ロック『市民政府論』 」の読書会③(~13章)

参加者
赤星、阿部、福田(謙)

▼まとめ
【1】担当者
8章→福田(謙)
9章→赤星
10~13章→阿部
・担当者はレジュメ持参

【2】議論の展開

テーマ1 政治社会の意思決定について

・ロックは単純多数決で意思決定をし、協同体の構成員はその決定に拘束されるとした。

→2つの疑問

   1)政治社会がある程度同質的な人々(教養のある、身分がある)で構成されていることが前提なのではないか。

        →"理性"のある人々(⇒7章)。"理性"は神から与えられたもの。

   2)単純多数決を取った場合、多数派の固定化が危惧されるが、ロックはそれに対する救済の途を開いているのか。

        ……多民族国家等を想定したとき、この疑問点は浮上する。

テーマ2 政治社会の下にいる人と、自然状態の下にいる人との関係について

・政治社会の構成員…紛争解決には政府が当たる→絶対的合理的な法により解決。

              ・政治社会は合意により作られるもの。

・自然状態で生きる人…紛争解決は各人で当たる→相対的合理的な自然法により報復。
               ・問題点…戦争状態の永続化、報復の恣意化

              ・自然状態は神によって作り出されたもの。

テーマ3 国家の定義について

・国家は、その構成員の一身と所有を守るためにその力を使うもの。


▼レビュー
 『市民政府論』第3回の勉強会は、これまで長らく述べられてきた定義の話を終えて国家そのものについての話へと移行するところを扱った。議論はそれほど盛り上がらなかったが、各人終盤に向けていい論点が出せていたと思う。
 尚、今回は16章まで扱う予定だったが、担当者が不在であったため、最終日に回すこととした。他のみんなも、風邪をひかぬよう体を大事にしてほしい。

文責:福田謙一


本日の勉強会に関して、なにか不満・要望等があれば気軽に福田謙一までメッセージください。
[PR]
by senshu-scop | 2009-08-09 07:53
8月4日 11:00~11:40

▼概要
「ロック『市民政府論』 」の読書会②(~7章)

参加者
阿部、田中、中橋、福田(謙)


▼まとめ
【1】担当者
6、7章→田中
・担当者はレジュメ持参

【2】補足

・7章について

粗い部分もあるかもですが、レジュメで補完されるまでのつなぎとして・・・

(最初の社会……夫婦間の社会)
・支配権は夫に置かれるがその権力は彼らに共通の利害関係にある事物と財産にのみ及ぶ。また、夫の権力から妻は逃れる権利を持っている。また、為政者は争いの調停のみを担う。それ以外の規律は、夫婦両者間で決めることが出来た。
・自然権の執行を、定立された法の保護を訴えることができる一切の事件において、協同体に委ねる。ここに、政治社会があるといえる。(⇔自然状態)
・国家は、犯則に対する量刑を決める立法の権力と、構成員以外のものが構成員に対して侵した害を処罰する和戦の権力を持つが、これらはその社会の全ての構成員の所得を守るためである。
・立法権において決められた法(=法律)には、その社会を構成している限り何人たりとも従わなくてはならない。
・絶対君主政は、市民的社会とは相容れない。それは、国王の権力により、構成員の訴えが正当に審議されない場合が生じるからである。また、国王自身があらゆる根拠を使って自己の権力を正当化し、その権力を恣意的に使うかもしれないのである。


【3】担当者の補足コメント

・7章について

1、市民について

そもそも、ロックの思想の根底には自然法に基づく理性の理解があるのかないのかという考え方がある。
 ところで、本章において政治社会を構成するのは自然法の理解が著しい者達のことであり、教育を受けられるブルジョア以外は市民足るための様々なセンスを身につけることが出来ない以上、そこには様々な意見が顧みられることなく死んでいく。
 19世紀イギリスのこうした現実のなかでロックは思考を巡らせたが、この市民感は著しく不当ではないか。もちろん歴史を覆すことはできない。しかし今日的文脈の中で『市民政府』にしばられる市民の範囲を再検討することは必要であろう。


▼レビュー
 今回は一人が体調を崩したため欠席した。気の緩みやすいこの時期、体調には十分気を使ってほしい。少しの油断が病の下。夜はクーラーつけっ放しでいると…
 さて、今回は6、7章の発表であったが、6章については、「昔の君主制」という部分で8章と関連があると感じた。父の持つ権力は、どんな形になろうとも、子の同意なしには認められないのだ。しかし、子と父とを比べた時、果たして子は父権に対して"No"と言えるかどうか。これは怪しいものである。というのも、子は父の保護なしには生きられないからである。ロックは保護する義務(と子による尊敬義務)が合わさった時に父権は発動するとしているが、様々な権力基盤を持つ父に対してこれを認めないというケースは発生するのだろうか。
文責:福田謙一

本日の勉強会に関して、なにか不満・要望等があれば気軽に福田謙一までメッセージください。
[PR]
by senshu-scop | 2009-08-09 07:31
8月2日 10:30~11:50

▼概要
「ロック『市民政府論』 」の読書会①(~5章)

参加者
赤星、岡部、福田(謙)

▼まとめ
【1】担当者
1・2章→福田(謙)
3~5章→赤星
・担当者はレジュメ持参

【2】議論の展開

テーマ1 自然法について

・自然法に反する国家の実定法は正しくないとされている。

 →自然法は、すべての基本となるものではないか。

・(奴隷や所有権の項から)自然法は現状の世界を正当化するという側面もあるのではないか。

・創造主によって作られたという共通のアイデンティティを作っている。

・自然法は、政治権力を除けば、その根拠に神の権威を使う部分もあり、新たな秩序を構築するにおいてのフィクションなのではないか。

・自然法は、人間に"理性(まっとうな思考)"があることを前提としている。

 →平和は非常に不安定なもの。

 →"理性"を持つことが、動物などの下等構造物と人間との違い。

・市民政府は、終わらない戦争状態(報復の連鎖)を打ち切るための"手打ち"の役割。


▼レビュー
 赤星君の発案により始まった『市民政府論』の読書会の1回目は、一年生の岡部君を交えて3人で行われた。 議論は、「統治することにおいて、どのように機能するのか」という視点で主に行われていた。筆者にとって特に印象的だったのは、4章で語られていた奴隷についての説明である。契約を結んでいればそれは奴隷ではない、とロックは規定している。階級の差を不満として挙げたとしても、「それは契約に基づくものだろう?」と言われてしまえばそれまでなのだ。

文責:福田謙一


本日の勉強会に関して、なにか不満・要望等があれば気軽に福田謙一までメッセージください。
[PR]
by senshu-scop | 2009-08-03 08:02